むとう日吉が丘クリニック

日帰り手術について

当院では2024年4月より、前立腺肥大症に対する低侵襲手術治療としてWAVEを開始しました。

WAVEとは?

経尿道的水蒸気治療(WAVE)とは、高温の水蒸気を用いる、前立腺肥大症の新しい治療法です。
Rezum(レジューム)システムを使用して、肥大した前立腺に103℃の水蒸気を注入し、前立腺組織を約70℃まで上昇させ、組織を1~3か月かけて壊死・退縮させます。

身体に対する負担が少なく、異物を体内に残さずに治療することが可能になります。
これまで行われてきた温熱療法と比べ、水蒸気を利用しているため組織内の対流によってムラのない治療効果が得られ、尿道粘膜や性機能温存が可能となりました。

WAVE1 WAVE2

WAVEはどんな手術ですか?

局所麻酔で行う、約10分の手術です。尿道から内視鏡を挿入し、肥大した前立腺の腺腫に針を刺して103℃の水蒸気を9秒間注入します。
前立腺肥大症の程度に応じて、針を刺す回数が異なります。手術後は尿道から膀胱に尿の管(バルーンカテーテル)を挿入して終了します。

当院では日帰りで手術当日から自宅にて過ごしていただきますが、遠方よりお越しの心配な方であれば連携先の病院に入院いただく事も可能です。
術後尿道にむくみがある期間は排尿しづらくなることがあるため、バルーンカテーテルは患者さんの状況に応じて術後1週間~1か月後に外来で抜去します。
当院では1週間後に大概抜去し、もし排尿しづらければ自己導尿を指導させていただき対応します。

WAVEの合併症は?

WAVEは安全性の高い治療ですが、血尿(12.5%)、血精液症(7.4%)、排尿困難(16.9%)、頻尿(5.9%)、細菌感染症(3.7%)、尿閉(4.4%)、精液量減少(3.7%)などが報告されています。